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ジャカルタ生活初歩の初歩  by  A.K.I

2015/11/05 10:00

ジャカルタ生活初歩の初歩
by A.K.I



 いざジャカルタに来てみると、日常生活において、日本での生活とは異なることが多々あります。ちょっとしたことなので慣れるとすぐに当たり前になってしまい、わざわざ文章にされることは少ないように思いますが、身近に遭遇するシーンで、来てすぐは少なからず違和感と戸惑いを感じたことをあげてみます。インドネシアは未知!という方は是非ご一読を。
 
1.閉め忘れ注意!タクシーのドアは手動



 タクシーのドア開閉が自動なのは、世界でも日本ぐらいではないでしょうか?タクシーを止めたら、自分でドアを開けて乗り込んでください。運転手が開け忘れているわけではなく、いつまで待ってもドアは開きません。空港やホテル、モールのタクシー乗り場であれば、そこにいるスタッフが開閉してくれますが、降車時にも降りたままスタスタ行ってしまわず、必ずドアは閉めましょう。慣れないうちはついうっかり、日本の感覚でドアを閉めずに行ってしまいがちです。
 
2.エレベーター使用時にもカードキーが必要!



 セキュリティーがしっかりとしたホテルやアパートでは、ドアの開閉時だけでなく、エレベーターに乗るにもカードキーが必要です。エレベーター内のボタンと並んでセンサーがあるので、そこにカードをかざしてから行き先階のボタンを押します。
 試しに、カードをかざさずボタンを押してみると、ボタンは点灯せず。カードをかざしても、宿泊階または居住階以外の階は、ボタンを押しても点灯しません。カードの保有者が必要な階にのみアクセスできるようになっているので、部外者は基本的には無関係なフロアーには入れないようになっています。
 
3.玄関ドアの内側にも鍵穴



 家の玄関の鍵は、外からは鍵穴に鍵を挿して開錠し、家の中に入ると内側からツマミを回して鍵を掛けるというのがよく慣れているタイプだと思いますが、インドネシアのアパートでは一部、部屋の中からの施錠も、またまた鍵を挿して閉めるタイプが見られます。家の中の各部屋の鍵も、日本でよくある内側からノブの中央をプッシュして施錠するものよりも、開閉に内外両サイドから共に鍵が必要なケースが多いです。
 内側からつまみでの鍵の開閉に慣れていると、このタイプのドアの場合、急な訪問があった際少々焦ります。ドアの前まで行ってから、鍵が必要なんだった!と取りに戻ることもしばしば。鍵は大事に鞄に仕舞っておきたいような気もしますが、すぐ手に取れる場所に置いておこうかと迷います。また、各部屋のドアも鍵を用いるタイプの場合、いくつも鍵を持つことになり、重量もそこそこの鍵束になってしまいます。

 ちなみに、アパートの入口は、日本の玄関的なエリアは基本的にはありません。ドアを開けるとすぐに部屋です。玄関ドアの外にマットを敷いて靴を脱いでいる家も見かけますが、多くの場合は、靴を脱ぐスペースをマットで区切るなどしてドアの内側に作り、室内ではスリッパに履き替えます。



4.床の掃除はモップ掛け



 アパートの部屋の床は石やタイルが一般的です。外国人が借りるようなアパートでは、家具も一式揃えられているので、オーナーさんのセンスでリビングのテーブル下にカーペットが敷かれていたりもしますが、全面が絨毯敷きやフローリングの床はほぼ見かけません。
 ジャカルタの大気汚染はかなりひどく、窓を1~2時間開けておくだけでもテーブルも床も目に見えて黒くなるので、箒や掃除機だけでなく、水で濡らした雑巾やモップでの掃除が欠かせません。掃除面から見ても環境に適した床だと納得しますが、熱帯の暑い地域ではひんやりとした石やタイルの床が好まれるそうで、気候に適応した床とも言えます。

5.街中に響き渡る祈りの声



 ジャカルタのように、人口の9割がムスリムである地域では、礼拝所であるモスクが至る所にあります。観光地ともなっているイスティクラル・モスク のような、見るからに存在感のある巨大なものだけではなく、民家が密集しているエリアの中にも、一見目立たないながらもたくさんのモスクが存在します。写真のように、民家と高さの変わらない建物で見逃してしまいそうですが、屋根の上のドームが目印です。

 モスクの屋根や塔のてっぺんには、四方八方にスピーカーが取り付けられていて、1日5回の礼拝の時間には、お祈りの声が大音量で流れだします。朝1番のお祈りの時間は、早朝4時。信者の中にも、この時間にお祈りをしてから2度寝するという人も多いようですが、異教徒にとっては正直なところ、眠りの妨げと感じられなくもありません。アパートを選ぶ際には、できるだけモスクが少ない場所を見つけられるとよいですが、この祈りの声が全く聞こえない場所は、ジャカルタ市内ではそうそう無さそうに思われます。

6.水は19Lガロンボトル



 水道水は、飲めません。水道の蛇口からの水は、時々黄色かったり、ひどいところでは茶色い水が出ることもあります。水道に浄水器を設置した場合でも、飲むのは控えた方が良さそうな水質です。どこまでを良しとするかは人それぞれの許容幅にもよりますが、個人的には、飲料用や料理の際にはもちろん、野菜やお米を洗うのもミネラルウォーター、歯磨きやうがいをするときにもミネラルウォーターを使用しています。
 少量のペットボトルを買ってくるくらいでは追いつかない使用量となるので、一般的には水はガロンボトル(19L)をデリバリーで購入。ガロンボトルを大量に積んだトラックが道路を走っているのも頻繁に見られます。室内にウォーターサーバーは必需品です。



7.通りを行き交うガスボンベ!



 インドネシアでは、屋台でのガス源はもちろん、室内キッチン下の扉を開けるとそこにもやはりガスボンベが設置されています。ラインを流れてくる都市ガスに慣れていると、プロパンガスは少々恐い気がしてしまいますが、前述の水と同じく、ガスボンベを山積みにしたトラックも道路を頻繁に行き交っています。



 日本では、震災でライフラインが止まった時の活躍も聞かれるプロパンガスですが、インドネシアのニュースでは火災の原因の一つとして、ガス爆発というのを実際に良く見かけるので、少々ハラハラします。ガス漏れには要注意!ガスの匂いが気になるようなら、早めに手をうちましょう。換気も忘れずに。

8.少々アバウトなお会計



 インドネシアの通貨ルピアは、ゼロの数が多くてまずは混乱をきたしますが、最終的な精算金額も最初は少々気になります。飲食店などのレシートを確認すると、サービス料として5~10%(店によってまちまち。無いケースも。)、そしてさらに税金が10%かかります。そして、日本円での1円相当である100ルピア(2015年11月現在)が一番小さな硬貨であるため、レシートには1の位まで細かく数字が打ち出されていても、100ルピア未満の桁は端数として丸められます。なんだかそのアバウトさには少々戸惑いを感じます。

9.ファーストフード食後はそのままで



 ジャカルタには、マクドナルド、スターバックス等日本でもなじみのあるファーストフード店やカフェが多々ありますが、日本のように食後に自分で容器等をゴミ箱に捨てる必要はありません。置いておけば、テーブルを片付けるのも店員さんの仕事。最初は置きっぱなしにすることに少々抵抗がありますが、これに慣れると逆に、日本に帰った時にゴミを放置してひんしゅくを買いそうなのでご注意を。

10.はたして何階にいるのやら??



 日本の建物の階数は、地上階が1階でそこから順番に数字が振られているので、自分が何階にいるのかわからなくなるなんてことはありません。ところが、インドネシアでは、UG、LG、GFなどという階があって、その上にようやく1階からの数字階が現れます。いろいろなモールで階数の表記をチェックしているのですが、建物によってつけ方もまちまち。
 例えば、低い階から順に、「B(Basement) → UG(Upper Ground)→ 1st Floor → 2nd Floor」となっているところもあれば、「LG(Lower Ground) → GF(Ground Floor)→ 1st Floor → 2nd Floor」、「G(Ground)→ UG (Upper Ground)→ MEZ → 1st Floor → 2nd Floor」、「P2(Parking)→LB(Lobby)→L2 →L3」 などいろいろな表記のされ方をしています。



 ともかくは、地上階が1階では無いということ。運転手さんに迎えに来てもらったり、人と待ち合わせをする場合には、階数を正確に。

<まとめ>
 インドネシアの住環境で日本と大きく異なることの一つは、水道やガスなどのインフラ整備がまだまだこれからだということ。生活する上で欠かせない重要な部分なので、まずは状況を確認をしておきたいところだと思います。それ以外のこまごましたことは、知らなかったからと言って、そこまで大きな問題は無いかもしれませんが、こうしたちょっとした違いを認識し考えることで見えてくることもあります。日本との違いを見つけ、その違いを楽しめるくらいの余裕を持って過ごしたいものです。
 
ジャカルタ生活初歩の初歩~#2 買いもの・飲食編~
 

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