ジャカルタで日本語書籍を手にするにはココ!
by A.K.I
今や電子書籍でどこにいてもあらゆるストーリーを簡単に入手できる時代ではありますが、それでもやはり ”本” を読みたい、それも異国に居ては ”日本の本” を読みたいと思うことはありませんか?液晶の画面上の文字を追うのと、紙の感触を感じながらページをめくって読書するのとでは心の安らぎ方が異なるような気さえします。
ジャカルタ在住の皆様、そしてこれからジャカルタ生活を始めようという人必見!日本から持ち込んだものも読みつくしてしまった。最近の人気の作品を読みたい。お子さんに日本の本を読ませたい。インドネシアの歴史や文化、民俗学に興味が湧いて関連書籍を読みたくなった。そんな時に訪れるのにお勧めの、ジャカルタで日本語書籍を手にできる図書館(会員制)3館と書店2店をご紹介いたします。
◆図書館(会員制)
1.JJC図書館(会員制)
ジャカルタ在住となると、訪れる人も多いであろう日本人のための会員制コミュニティー ”THE JAKARTA JAPAN CLUB (通称JJC)" に、日本語の書籍が取りそろえられた図書館があります。まだ記憶に新しい、今年1月に爆弾テロの起きたスターバックスが入っているスカイラインビルにあるので、しばらく足が遠のいていた人も多かったかもしれませんが、テロ以降入館時のIDチェックなどが強化され利用者も戻ってきていると感じます。
日本への帰国者が寄贈された書籍も多いと見え、インドンネシアに関する書籍、海外生活系のエッセイ、旅行関連書籍、育児など役立つ書籍や、話題になった小説等も多数あります。子供用の書籍棚と読書スペースもあるので、お子さんもご一緒に来られている方も多く見られます。そして毎月新刊も続々と追加され、リクエストすることも可能。ファッション誌他雑誌も数誌並んでいて、日本での発売からは少しタイムラグがあるものの日本の流行りをチェックできるのもなんとも楽しい時間です。利用するにはJJCの会員になる必要がありますが、日本語に囲まれた空間にほっと落ち着きます(カウンターのスタッフはほぼインドネシア人ですが日本語対応可です)。
【住所】Menara Cakrawala 4th FLOOR (Skyline Building 4F)
JL.M.H.Thamrin No.9, Jakarta Pusat
【開館時間】月-金曜日 8:00-19:00, 土曜日 8:00-17:00, 日曜日 10:00-17:00
【休館日】祝祭日
【貸出し】一般図書:1人2冊/2週間, 新刊書:1人1冊/2週間, 子供図書:1人3冊/2週間
【HP】http://jjc.or.id/how-to-use/
2.国際交流基金ジャカルタ日本文化センター図書館(会員制)
この図書館は、”文化芸術交流、海外における日本語教育および日本研究・知的交流の3つを主要活動分野”としている国際交流基金の図書館なので、所蔵資料としては”日本語教育関連図書、日本研究関連図書、その他日本語学習者および日本研究者に資する図書(日本文学、漫画、雑誌、AV資料等)”となっていて、JJCの日本人のための図書館とは少々趣が異なり、日本の文化に興味のあるインドネシア人向けといった感じの書籍ラインナップです。館内には学習者用のデスクが配置され、インドネシア人の学生が活用しているのも良く見かけます。
上記のような趣旨のため、日本の純文学や芸術に関する日本語書籍が豊富で、雑誌もファッション誌から ”美術手帳” ”文芸春秋” ”ソトコト” ”クーリエジャポン” など日本の文化が垣間見れるもの、また日本の文化の一つであるアニメや漫画も興味の対象であるとみえ、”ドラえもん” ”手塚治虫文庫全集” ”One piece” など漫画もずらりと並んでいます。全体としては古いものが多いのですが、子供向けの図鑑などの書籍もあり、その他には語学関連の書籍が多数あります。
また、持ち出しはできず館内でのみ閲覧可能な参考図書として、英語やインドネシア語で書かれた資料集的な書籍が豊富にあるのも、インドネシアのことについて知りたい人にとっては魅力です。インドネシアについて詳細に書かれた日本語の書籍は限られているので、これらの書籍は言語の困難さはあれ写真を眺めるだけでも貴重な情報源となります。
なお、この図書館も書籍を借りるには会員登録が必要で、まず受付にて必要事項を記入。記入した住所に図書館から登録用紙が送付されるので、それを持って後日再び受付にて貸出カードを発行してもらうというプロセスで、初回借りられるようになるまでは少々時間がかかります(カウンターのスタッフはインドネシア人で、正直なところややたどたどしいですが日本語対応してくれます)。
【住所】Summitmas I Lt. 2, Jl. Jenderal Sudirman, Kav. 61-62 Jakarta Selatan
【開館時間】月曜日, 火曜日, 木曜日, 金曜日:9:30-18:00, 奇数週の土曜日:9:00-12:30
【休館日】日曜日, 水曜日, 偶数週の土曜日, インドネシアの祝日, 年末年始
【貸出し】カード種類による(Silver:3冊、Gold:4冊、Platinum:5冊)/2週間(延滞金制度有)
【HP】http://www.jpf.go.jp/
https://www.jpf.go.jp/j/about/jfic/lib/link/jakarta.html
*2016年8月15日~31日は、書棚整理のため休館。
それに伴い、書籍貸し出しは7月31日まで。返却は8月12日までに。
8月1日~12日は開館はしていますが書籍は借りられません。
9月1日から通常の運用再開。
3.Indonesian Heritage Society図書館(会員制)
”Indonesian Heritage Society”(訳すとすると”インドネシア文化遺産協会”、通称IHS)は、インドネシアの豊かな伝統文化・文化遺産への知識・理解を深めようという多国籍なボランティア団体で、協会内での基本言語は英語です。よってその説明などはすべて英語で、協会内の図書館にも英語の書籍が多いですが、その他日本語・韓国語・フランス語・インドネシア語の書籍コーナーもあり、インドネシアの歴史、文化、生活、植生、生物、芸術等々インドネシアに関する書籍が集結しています。
こちらもJJCと同様に、まずはさまざまな文化活動・交流を行っているIHSの会員になる必要がありますが、インドネシアについて興味があるという方には、きっと興味深い書籍が見つかるお勧めの図書館です。
【住所】17th Floor, Sentral Senayan 1
Jl Asia-Afrika No.8, Jakarta Pusat
【開館時間】月曜日:9:30-15:30, 火曜日9:30-15:30, 水曜日:9:30-12:30, 木曜日:12:30-15:30, 金曜日:9:30-12:30, 毎月最終土曜日:9.00 - 14.00
【休館日】日曜日, 祝祭日
【貸出し】3冊/3週間(延滞金制度有)
【HP】http://www.heritagejkt.org/library-
◆書店
4.BOOKS Kinokuniya:書店
返却期限を気にせずゆっくりと読みたい、手元に置いておきたいと思った場合には購入するしかありません。そんな時まず足を運ぶのは、以前にもご紹介の紀伊国屋書店。下記モールに入っていて、日本の書籍、漫画、雑誌等が入手可能ですが、価格は日本の2倍くらいというのがちょっと痛いところ。しかし、日本から送ってもらっても送料を含めると結局倍くらいになってしまうことを考えると、どうしても入手したい書籍が直接入手できると思えば許容範囲といえるかもしれません。
さすがにカバーされている範囲は限られてはいますが、その分読みたい本が見つかれば嬉しさもひとしおです。
【店舗情報】 Plaza Senayan (SOGO Dept. Store)
Pondok Indah Mall-2 (SOGO Dept. Store)
Grand Indonesia(Seibu Dept. Store)
【HP】 http://www.kinokuniya.co.id/store
5.MANKITSU:古本屋 & マンガ喫茶
お値段の悩みを払拭してくれるのがこの古本屋さん。リトル東京とも言われるエリア、ブロックMにあります。先月あたりまでは文庫・ビジネス書・旅行本などはBlok M パパイヤの入っているビルの2階の支店にあったのですが、そちらはきれいさっぱり引き払われていてカモメビルの店舗のみになりました。
すべて書籍裏扉に価格が添付されているのも安心。書籍によって価格はまちまちですが定価よりは当然お安く、一度目を通せば十分と手放されたのであろうハウツー本やビジネス書など、新品同様な最近の本も多数並んでいます。在住日本人からの引き取り商品でしょうから、たとえばゴルフ関連書籍など在住者が読みたいと思うような書籍が豊富とも言えます。
販売用の本は手前のスペースのみで、奥のスペースはマンガ喫茶とレンタルのコーナーになっています。ここで日本の漫画を読みふけるのも時には良いかもしれません。
【住所】KAMOME BLDG LT.2
JL.MELAWARAI RAYA 189B, Jakarta Selatan
【営業時間】毎日 10:00-22:00
【HP】 http://mankitsu-jakarta.wix.com/mankitsu-book-store2
まとめ
以上、図書館3館は上記のように性格が異なるので(重複して見られる書籍もありますが)、例えば、読み物系ならJJC、日本文化系なら国際交流基金、インドネシア文化系ならIHSといった具合にうまく活用すると、かなり幅広い日本語の書籍(時には英語の書籍)を手にすることができます。会員になるにはいずれも有料ですが、気になるところへはまずは一度足を運んでみてはいかがでしょうか。なお、図書館の書籍は会員の共有財産であることを念頭に、交通事情の悪いジャカルタであるとはいえ、返却期日は厳守し皆が気持ちよく活用できるように心がけたいものです。
生活上どうしてもインドネシア語も必要ではありますが、ほっと一息、お気に入りの日本語書籍を手に充実したひと時をお過ごしいただければ何よりです。なお、ご出張者でジャカルタ訪問の方であれば、日本の旬な書籍や雑誌を日本人駐在者又は日本好きなインドネシア人へのお土産にされるというのも案外喜ばれると思いますよ。
ジャカルタ新名所2017by A.K.I ジャカルタの見どころと言えば、独立記念塔モナス、国立博物館(2018年7月頃まで改装工事中。現状、新館のみ見学可能)、イスティクラルモスク、カテドラル、バタビア広場、タマンミニ。すぐに思いつくのはそういったところでしょうか。以前"多様な宗教が共存する街ジャカルタ""ジャカルタのエンターテイメント"等記事にてジャカルタ ... 続きを読む
ジャカルタ・トピックス_Desember2017 by A.K.I 早いもので、あっという間に今年ももう12月。ジャカルタには冬が無いのと、西暦での新年にはそれほど重きが置かれていないというところから、年末感・師走感はほぼ感じられません。クリスマスのディスプレーが見られるようになってきたこと以外、周囲の空気は全くいつもと変わりない日常のインドネシアですが、2ヵ月毎にホットな情報をお届 ... 続きを読む
本音トーク!ジャカルタストレス #2by A.K.I 今回も乗りかけた船で、引き続きジャカルタストレス本音トーク第2弾!お付き合いください。前回はジャカルタにて移動・車関係でストレスと感じられる事柄をまとめてみましたが、続いてはその他日常生活におけるストレス事項を取り上げてみます。 いくら自身が慣れてきたと思っていても、どうしても傍目には、異国にいる外国人は目立ちます。だから、その差異につけこまれ ... 続きを読む