ジャカルタ新名所2017
by A.K.I
ジャカルタの見どころと言えば、独立記念塔モナス、国立博物館(2018年7月頃まで改装工事中。現状、新館のみ見学可能)、イスティクラルモスク、カテドラル、バタビア広場、タマンミニ。すぐに思いつくのはそういったところでしょうか。以前"多様な宗教が共存する街ジャカルタ""ジャカルタのエンターテイメント"等記事にてジャカルタの見どころをご紹介しましたが、それぞれに楽しさはあるけれど、何かもう少し目新しいものが無いか?そんなことを思っているあなた。今年オープンした、まだ新しいと言える話題の場所にはもう行かれましたか?
日常の中での気分転換や楽しみの一つに。また、国外から友人が訪れた際には是非一緒に楽しみたいと思えるジャカルタ新名所。今年の振り返りを兼ねご紹介します。
1.モナス”踊る噴水”
夜のモナス。ライトアップされ暗闇に浮かび上がる姿は、昼間見るのとは全く印象が異なり、これだけでもなかなか目新しい感じがします。そこへさらに、週末夜のモナスといえば、噴水ショーです!その名も”Air Mancur Menari Monas” =モナス踊る噴水。
今年8月12日に始まったこのショー、いやはや、ジャカルタでこんな癒しパフォーマンスが毎週末に開催されているだなんて、これは一見の価値ありです。開催は、毎週土曜日・日曜日の夜。19:30-20:00と20:30-21:00の2回。穏やかなクラシック調の音楽に合わせて水がリズミカルに飛び跳ねたり、綺麗なアーチを描いたり、30分間その名のごとく水柱が宙を舞います。マイナスイオンに癒されます。
ジャカルタのシンボルとも言える高さ137mのモナス(Monument Nasionalの略称 =独立記念塔)が中央に立つ、1km四方くらいあるかと思われるムルデカ広場の西側エリアに噴水はあります。ムルデカ広場はぐるりと柵で囲われていて、対角線上4つの角か、南側の駐車場エリアからしか中へは入れないので、広場の南西角か南側駐車場から入り、噴水までは少々歩きます。
開始時刻前から既に、噴水がある池の周りをギッシリと人が取り巻いています。ショーの開始はナレーション付きで、インドネシアには珍しくきっちりとオンタイムで始まりました。流れる音楽は、インドネシアで有名な曲がアレンジされているようで、口ずさむ歌声が周りから聞こえてきます。モナスを背景に写真を撮りたかったので西側から観ていたのですが、どうやら噴水の構成としては、南側から見るように創られているようです。
現在宗教冒とく罪との判決で刑務所に収監されている前ジャカルタ特別州知事アホック氏が、2007年から放置されていたこの噴水を、費用の半額を自腹にて修復を進めたのだそう。10年ぶりの再開となった噴水ショー。アホック氏が思い描いていたのは、このように様々な人々が一同に集うこの和やかな場だったのでしょう。とても平和な空気に満たされていました。ご本人がこの空気を味わえるのはいつになるのだろうと、少々複雑な気持ちになりました。
毎週末約2,000人が集うという情報があったものの、広い公園なのでそこまでの混雑感がありませんでしたが、帰り際の出口周辺で人の波に飲まれ、ものすごい人数が集っていたのだということを実感しました。広場の南側には、Tシャツその他お土産物の露店もずらり。
なんだかすがすがしい気持ちになる素敵なパフォーマンスなので、是非観に行っていただきたいとは思うものの、やはり日が暮れた夜間で、誰もが出入りできる広場であるという点においては、身の回りや持ち物には重々お気をつけください。
2.ジャカルタで出会う”ベルリンの壁”
現代のインドネシアで、旧東西ドイツを隔てていた"ベルリンの壁"に触れることになろうとは、なんとも不思議な気分です。
1961年、東ドイツ当局により建て巡らされ、民族を分断していたベルリンの壁。1989年、ベルリンの壁崩壊後、この壁の4片を購入し保管していたインドネシア人アーティストがいたということにまず驚きます。それが今年9月末、この壁の持つ意味が、インドネシアの国是パンチャシラの”多様性の中の統一”と通じるものがあるとの解釈より、国の統一の象徴としてのアート作品とそて展示されるに至りました。場所は、昨年末治安・風俗の取り締まりで不法住居が撤去されたエリアに新しく整備された公園”Taman Rptra Kalijodo”です。
エリア内での駐車は料金所ゲートがあり有料。高級アパートに住む外国人駐在員が普段行くようなエリアとは少々異なるローカル感が漂ってはいますが、公園内にはスケートボードエリアがあったり、小型バジャイのような乗り物に楽し気に乗る子供たちがいたり、週末に訪れると多くの人々で賑わっていました。公園の柵が開かれているのは平日7時~23時、週末と祝日は7時~24時。
そこそこの広さがある公園のどこに作品が飾られているのだろうかと見渡してみると、公園の片隅に、柵があるでもなく野ざらしのまま、唐突な感じに据えられた4枚のカラフルに落書きのある壁が見えます。近寄ってみると、その周囲には金属製の人型オブジェが配置されています。
壁をまさによじ登ろうとする人、壁の通り抜けに成功した人々。東から西への人の動きが表現されている興味深いオブジェです。落書きのある壁の裏側へ回ると一転、ただただグレーなままの壁。この対比にかなり衝撃を受けました。当時、西ドイツ側は壁のそばまで行けたため、さまざまなメッセージやアートが描かれ、東ドイツ側100mは厳重に警備され立ち入り禁止だったため無機質なまま。これは、実際に行って衝撃を感じていただきたいため裏側の写真は掲載しないでおきます。
背丈の倍以上、厚さ20cm程のこの壁の持つ重みが急激に身に染みて、28年を経た今、その当時のいろいろな声が聞こえてくるかのような錯覚に陥りました。
公園周辺の壁には、描かれたばかりとみられる落書きアートがたくさん。それらに囲まれて、約30年を経た貴重な壁を用いたこの作品が佇んでいるのですが、そのグレーな東側部分に一部見られた落書きが、この壁の意味を損なうような、昨今の落書きの一つでなければ良いのですが。
"Taman Rptra Kalijodo"
Jl. Bidara Raya No.18, Jakarta Utara, 14450
3.モール内水族館"JAKAERA AQUARIUM"
南国でちょっと涼しい気分に浸りたいと思った時に、水族館は最適です。これまでジャカルタで水族館と言えばタマンミニかアンチョールでしたが、今年3月末に西ジャカルタのNEO SOHOモールの地下階(LGM、LG)に"JAKAERA AQUARIUM"が新たに仲間入りしました。
ややお値段は高めですが、都心部からアクセスしやすく、モール内なので治安的にもまだ安心で足を運びやすい環境です。
【入園料】
・平日
REGULAR (入園料のみ):Rp. 175,000
PREMIUM(入園料+5D Theater) :Rp. 225,000
・土・日・祝祭日
入園料+5D Theater :Rp. 225,000
地上階(G)からモールに入って1階下ったLM(Lower Ground Mezo)階にチケット売り場と入り口があります。館内途中からLG(Lower Ground)階に更に下りる構造になっていて、モール内とのことで当初イメージしたのよりも広々としていて、2階分を貫くメイン・タンクで悠々と泳ぐ巨大なマンタやサメの姿は圧巻です。なんと、ダイビングのライセンスを持っていれば、このタンクで20分間これら巨大な魚達と泳ぐことができる(要事前予約)という記載も、受付で渡されたリーフレットに書かれています。
入り口からの順路に沿う流れで1日に2回、5つの水槽で餌付けタイムが設定されていて、飼育員の後を追う可愛いカワウソから、一斉に餌に群がる大迫力のピラニアの様子などを見ることができます。水中ショーなるものもあるそうなのですが、残念ながら見逃してしまいまい悔やまれます。下記サイトに餌付けやショーのスケジュールが掲載されていますので、お出かけ前に時間をチェックしておくと、より楽しめると思います。
https://www.jakarta-aquarium.com/id/show-time
いつまでも見飽きないクラゲがフワフワと舞う水槽、神秘的な生きた化石オウムガイの水槽。更には、魚だけではなく南国ならではの水辺の生物もいろいろ。ヤシガニや、イグアナやハリネズミ、蛇や亀。なかなか多様で興味深いです。ヒトデやカブトガニなどに実際に触れられるタッチ・プールでは子供たちが歓声をあげています。ご家族ご一緒に楽しい時間過ごすもよし。ふらりと一人で静かな水の世界に浸るもよし。
"JAKAERA AQUARIUM"
Neo SOHO Floor LG 101 - LGM 101
Jl. Letjen S. Parman Kav. 28., Jakarta Barat, 11470
https://www.jakarta-aquarium.com/id
4.空港間を結ぶ”SKYTRAIN”
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