ウブドの田園地帯を散歩しよう
芸能の村ウブドは観光化され、観光客向けのお店や観光スポットが整備されています。しかし、ウブドの中心部から出ると、広大な南国情緒あふれる田園地帯が広がり、バリの農村の人々の暮らしを感じる事ができます。
今回は南国バリの田園地帯の魅力をご紹介します。
美しい田園風景
バリの人々は、日本人と同じように米を主食にしていて、稲作をしています。日本と違っている事は、「気候」でヤシの木と稲と言ったように、日本ではまず見ることのできないような組み合わせの物を見る事ができます。
熱帯気候のおかげで、バリ島は年中緑であふれていて植物の種類も豊富です。また、儀式に使う装飾もカラフルな物が多く、日本とは違った美しさの田園風景を楽しむ事ができます。
鮮やかな植物の緑色、空の青、色とりどりの旗が調和するバリの田園風景。条件が整えば田んぼの水面に雲や空の青さが映る事もあり、その様子はウユニ塩湖を思わせる。ウユニ塩湖ほどの鮮明さや美しさは無いが、水面を見ていると雲が流れている様子を見る事ができ、その様子を見ていると落ち着いた気持ちになるだろう。
神々の棲む島バリでは、水田にも神様を祀る祠が建てられています。米を主食とするバリの人々にとって農業の神様はとても大切。
南国バリ島ならではの職業
ウブドの村はずれを散歩していると、ウブドの中心部では見ることのできない、バリ人の生活の営みを感じる事ができます。屋外で仕事をしている人々が日本と比べると多く、南国バリならではの職業を知る事ができました。
1. ヤシの実やココナッツに関わる仕事
日本では絶対に見ることのできない仕事がこれです。バリ島にはココナッツやヤシの木が大変多く、バリ人とココナッツは切っても切れない関係です。ヤシの実は食用だけではなく、バリの儀式にも使われるので、必需品です。そのため、バリにはヤシの木に登ってヤシの実を取る職業や、ヤシの実を加工して食用に加工する職業、ヤシの実に大きな包丁で切れ目を入れて観光客にジュースを売る職業があります。
ヤシの実を半分に割り、中の白い部分をスプーンで削り取るおじさん。削り取られた中身は、近くの屋台でデザートとして売られ、屋台には数人の近隣住民がデザートを買いに来ていた。
2. バリ建築の石工
バリには、独特の形をした門や神様を祀る祠が多くありますが、ウブドの郊外にはそんなバリ建築に欠かす事の出来ない物を作る専門の職人がいます。
石工のおじさんが、工房の水場でノミを研いでいます。
3. アヒル飼い
バリ島の名物料理にはあひるを使った料理がいくつかあり、バリではアヒルやアヒルの卵がよく食べられています。バリの水田には、アヒル飼いの姿があり、アヒルの群れを誘導するアヒル飼いの姿が見られます。
刈り終わった水田で餌を食べるアヒル達。バリは一年を通じて温暖な気候なため、一年に2~3回の米の収穫ができる。刈り終わった畑の横で、青々と茂った稲を見る事もできて、不思議な感じがする。餌が多いのか、アヒル達は稲が刈り終わった畑で食事をしている事が多い。
南国の風景とバリの文化の調和
バリ島には、バリヒンドゥー教特有の祠や石像だけではなく、日本のお寺や寺院でも見かける事の多いお釈迦様や大仏様のような石像も多い。
完全に日本のイメージがあった仏像に、バリ島の青い空とバナナの葉が意外な感じで調和をしていて、新鮮さが感じられた。豊かな自然の中でゆったりとした人々が多いためか、バリ島の大仏様は表情も穏やか。
注意点
ウブド校外には、山道や整備されていない道も多く迷ってしまう事もあります。出かける際は地図を持って出かけた方が良いと思います。地図を持っていけば、英語やインドネシア語があまり話せなくても、地図を指させば親切な村人に方向を教えてもらう事ができます。
また、気温が高く虫が多いため、虫よけスプレー等で虫対策や、適度に水分補給をして熱中症対策をしましょう。
まとめ
観光化されていないウブドの田園地帯では、バリ人の素の生活に触れ、美しい自然や文化に触れる事ができます。見たことの無い物を見る事ができるので、ぜひ散歩をしてください。